循環器科について

【循環器】SvO2

2021年10月15日

SvO2について

こちらの資料が非常にわかりやすいです。

ポイント

酸素消費量(VO2)=CO×Hb×13.8×(SaO2-SvO2)%
酸素消費量=5×15×13.8×(98%-75%)%
酸素消費量≒238(だいたいの正常値)

この式に応じて身体は酸素の供給と需要のバランスを取っており、嫌気代謝=乳酸アシドーシスを回避しようとする。
(例)Hb↓=出血がある場合はCOを挙げてバランスを取る
COはだいたい3倍まで上げることができると言われている

もし、心臓が悪くてCOを挙げられない患者であれば、薬でむりやり(β²作用のドブタミン)上げたりする。
CO以外にもバランスを調整できる要素があり、それがCOの次にバランスを取る役割の「酸素摂取量増加」で対応します。
酸素摂取量増加≒SvO2の低下と考える。
SvO2の低下=組織でより多くの酸素を手放した(組織が酸素を吸収した)ととらえられます。

ここまでを言い換えると、酸素消費量(VO2)にSvO2は関係していますが、SvO2の値もCOやHb、VO2の値に左右されるという事です。

  • SvO2のvは静脈のvのこと
  • 正常値:60~80%程度(参考書によりばらつきあり)
  • だいたい60以下はヤバい
  • その他値が急に変わるのも何らかのトラブルを示唆
  • 組織レベルの酸素需要と供給の最終状態を示す
    →組織(=全身)で酸素がどれだけ使用されたのかを示す
    つまりはVO2(酸素消費量)を測定しているとも言い換えることができる
  • 患者のヘマトクリットによって測定値が変るため、1日1回くらいヘマトクリット値を測定して機械に読み込ませる
    →キャリブレーションという

酸素消費量

 

  1. 肺で酸素を多く含んだ血液(動脈血)に変換
  2. 左心室から全身に送られる
  3. 全身の臓器で酸素が消費される(動脈血→静脈血)
  4. 静脈系を通って右心室に帰ってくる
  5. 静脈血→動脈血に肺で変換するため右心室から肺にむかう

SGカテーテルが入ってる部分で測定されるため、当然SGカテーテル先端=肺動脈当たりの酸素化を表現している。

ちなみにSGカテーテルがなくてもCVで代用可能。

CVの場合はScvO2という値で、CVの先端で測定される。
→CVの先端とScVO2の値は酸素化をどちらもされていないので変わらないですよね?

具体的にはCVから採血してその値で代用する。

*CVからの値が必要で、測定項目が一緒だからと末梢から採血した値で代用してはいけない。

正常と異常と考え方

高SvO2 酸素供給量↑
(肺からの酸素量が多い)
FiO2↑
高酸素血症
酸素需要量↓
(組織で酸素が使われてない)
低体温
麻酔
筋弛緩薬
敗血症
シャントの存在
低SvO2 酸素供給量↓
(肺からの酸素量が少ない)
Hb 出血
貧血
SaO2 吸引
低酸素血症
CO 循環血液量減少
ショック
不整脈
酸素需要量↑
(組織で酸素が使われすぎてる)
高熱
疼痛
シバリング
けいれん

高SvO2の時

酸素供給量↑

人工呼吸器などでえFiO2を高くすれば当然全身に回る酸素量も多くなる。

その為消費量が同じでも帰ってくる酸素量は普通より多くなる。

  • 普通:90送って30消費。
  • 高FiO2:100送って30消費。

酸素需要量↓

組織の活動が低下していると組織で酸素が使われないので需要量は低下する。

その為麻酔中や低体温等は需要量が低下する。

シャントの存在とは、本来組織を通って酸素が消費されるが、近道が出来てしまい組織を通らない道を通ってしまう。

そうすると結果的に、組織を通らないので酸素が使われないことになる。

敗血症とSvO2については長くなるので下記で解説する。

低SaO2の時

酸素供給量↓

Hbが酸素運搬には必要であり、出血や貧血でHbが低下すれば当然酸素の供給量は低下する。

SaO2とは、上の図に書いてあるが肺で静脈血が酸素を多くもらった結果動脈血になった状態。

肺でガス交換がうまくいかなかったら(酸素をうまくうけとれなかったら)SaO2は当然低下する。

そもそもの運ぶ酸素が少ないので、当然帰ってくる酸素の量も低くなる。

  • 普通:90送って30消費
  • SaO2低値:70しか送れず30消費

COとは心臓の英語でも解説しているが心拍出量のこと。

どれだけ酸素を豊富に含んだ動脈血でも、心拍出量が低下すればそもそも組織に送り出されないので当然帰ってくる酸素も少なくなりSvO2も低下する。

酸素需要量↑

組織での酸素需要の上昇は放置すると嫌気代謝が促進されてアシドーシスを引き起こす。

身体はCOを増やして対応する。

これを止めるためには当然高熱を下げるなりけいれんを早急に止めるなり原疾患の対応が必要。

けいれんであれば、酸素需要量が上昇しているのは当然だが、けいれん中酸素を吸えないので酸素供給量も低下している

その為酸素の投与(ひどければ挿管)が必要になってくる。

SvO2の臨床活用

どのモニターでもそうだが、数字は一時的な値ではなく経時的にモニタリングが前提であり、経時的に追うことでしっかりとしたアセスメントができる

そして、SvO2をアセスメントに用いるならば、酸素の需要と供給の↑・↓を見極める必要がある

  • 呼吸状態の酸素化のモニタリングとして
    吸引して下がったら上がるまで待つ
    体位交換でSvO2の変化はないか?
  • いきなりSvO2が低下したら
    たん詰まり?実はシバリングが起きてる?
  • 心機能の評価として
    持続の(後負荷軽減の)薬を調整する際、薬を減らしても(後負荷を挙げても)SvO2は上がらないか?
    薬を減らしてSvO2が下がったら心臓機能回復はまだ?
  • 呼吸器離脱に関して
    FIO2を下げてもSvO2低下しないなら酸素の供給はちょうどいいし呼吸状態も改善している?
  • 体内の正常なバランスのモニタリングとして
    血圧が下がったときに、SvO2は保てているならバランスはとれている
    SvO2も一緒に低下すればバランスは崩れているため血圧を戻す必要がある

SvO2と敗血症

組織が活動するときにはエネルギーとして酸素が必要。

しかし、上記のようないづれかの原因で酸素の量が足りなくなった場合、組織は通常の好気代謝ではなく嫌気代謝に切り替えます。

この嫌気代謝によって乳酸が生み出されます。アイキャッチ画像を削除

つまり乳酸が多く生み出される=組織で酸素が足りてないという状況になる。


ここまで書いてきた通り、SvO2の値はCOやHbの値に左右される。

つまり、COやHbが正常の場合、SvO2の値は純粋な組織の酸素消費量を表していると言える。

SVO2が低下すれば需要>供給なのでアシドーシスの進行となるため対処が必要。

ただし、ややこしいことに、COでバランスを取って組織での酸素需要>供給だとしてもSVO2が正常の場合もある。

そういった場合あるので、乳酸値と一緒に評価をしていく。

敗血症とSVO2を簡単にまとめる

  • SvO2低値・乳酸値正常
    組織で酸素足りてないため対処しなければこれから乳酸値の上昇来る可能性あり
    酸素が足りてないのは何が原因?
    ・熱やシバリングで需要量↑?
    ガス交換が悪くて供給量↓?
  • SvO2正常・乳酸値高値
    組織で足りてない可能性があるがほかで代償している可能性が高い
  • SvO2低値・乳酸値高値
    やばい

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