循環器科について

【循環器】大動脈弁狭窄症【AS】

2021年10月17日

英語表記についてはこちらで確認。

心臓の英語表記について

ばらもん

病態

大動脈弁の狭窄により左室駆出率が低下(もしくは左室駆出への抵抗が増大)した状態のこと

原因

  • 動脈硬化
  • 先天性(普通は3尖弁が2尖弁しかない)
  • リウマチ熱
    →リウマチ熱は僧帽弁にも多く、高確率で僧帽弁疾患の合併が考えられる

症状

初期は無症状

  • 失神
  • 狭心症
  • 呼吸困難

進行してくると上記の3徴候がメジャー

基本的に症状が出るときはかなり進行している

  • 狭心症出現で5年
  • 心不全出現で2年

予後的には上記と言われている

突然死の原因になると言われている

解剖生理

AS→左室駆出抵抗↑→①と②のパターンへ

  • ①左室収縮期圧↑→左室肥大→左心不全(呼吸苦、動悸等)・狭心症
  • ②心拍出量低下or横ばい→血圧低下or横ばい→失神めまい・狭心症

治療

全身状態やその病院の技術などにより決定

心臓血管外科医が必要だが、どの病院にでもいるわけではない

TAVIとなると、心臓血管外科医+熟練の(カテーテル治療に優れた)循環器医も必要

オペ

大動脈弁置換術(AVR)

根治的治療

開胸する必要があり、目視でしっかり治療はできるがその分体への負担も大きい

適応

  • 高度AS+悪影響が生活上ある(狭心症、失神、心不全症状など)
  • 中等度AS+他手術予定(CABG、他の弁膜症等)があり治したい

弁の種類により薬や耐久性等違う

詳細については別記記事で解説予定

経皮的大動脈弁形成術(PTAV)・バルーン大動脈弁形成術(BAV)

姑息的治療

弁置換をするのではなくバルーンで広げる

身体への負担は少ない

再発の可能性が高い(というより再発はするものとして治療)

経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVI)

低侵襲であり、従来に比べて高リスク患者(高齢者、開胸オペの既往等)にも適応

  • 経心尖アプローチ
    左心室から穿刺してアプローチされる
  • 経大腿アプローチ
    大腿動脈を通り、大動脈から逆行的にカテーテルを進めてアプローチされる
TAVIを行っている施設では、ハートチームと言って心臓血管外科、循環器、看護師、ME等他職種が連携できる状況がそろっていると思います。

そのチームにはいれるのも看護師のキャリアとしては1つの道です。

ばらもん

術前術後の病態生理

術前

  1. 大動脈弁が狭いため、左心室から全身に血液を送り出すときにより強い力が必要なため左心室は鍛えられる
    心肥大(求心性肥大)
    →→要は左室の筋肉が厚くなる
  2. 左室の筋肉が厚くなり、左室は広がりにくくなる
  3. 左心房から左心室へ血液を送るためには、広がりにくくなっているためより多くの血液が必要となる
    →広げるために前負荷が重要となる
この前負荷が重要なので、ASの患者に対しては前負荷が低下するような薬剤は原則禁忌or厳密な管理下での使用となっています。
ばらもん

術後

  1. 大動脈弁の抵抗はなくなる
  2. 左心室の肥大した筋肉はすぐには元に戻らないため、術前と同じく広げるために十分な前負荷(PCWP15以上)が必要になる
  3. 左心室が広がれば十分に拍出はできるが、左心室は肥大しておりコンプライアンス(柔軟性)が悪いためちょっとした輸液の増減にも反応しやすい
  4. 厳格な輸液管理に加えて、収縮期血圧の上昇はオペ部の出血もきたしやすいため血圧管理も重要。

afをきたすと左房からの拍出量が低下=前負荷の低下になるため、発見時は早期の対応が必要

看護師として

ASがあること自体が循環動態に影響を与える因子として、解剖生理の部分はしっかり理解しておく必要がある。

オペとなれば、術前術後で心臓の構造が変わっているため、オペによる体の負担に加えて心臓の構造を理解した管理が必要。

特に高血圧やafなどは早期に対応していく。


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