がん治療(抗がん剤、オペ、放射線いずれにおいても)においても非常に重要な要素となっています。
看護師として特別何かをするという事はありませんが、知識として知っておく必要はあるでしょう。

PET検査とは
一般的になじみがないですが、イメージとしてはCTやMRIと思ってもらえばいいです。
CTやMRIは体の内部の骨や筋肉を見ますが、PETはもっと細かい細胞の活動を見ることができます。
特にがん治療において必須であり、治療方針にも非常に役立つ検査方法となっています。
CTやMRIと違い、すべての病院に置いてあるわけではありません。
現に私の元居た病院も、3次救急の大きな病院でしたがPETはありませんでした。
原理
細胞の活動にはブドウ糖が必要です。
そして、がん細胞というのは、普通の細胞よりも活動するのにブドウ糖が必要と言われています。
その為PETで全身を映した時に、普通では集まらないところにブドウ糖が集まっているとがん細胞があるとわかるわけです。

通常は脳・腎臓・排尿部位(尿管とかその先とか)は濃く映ります。
また、肝臓や胃も比較的濃いめに移ります。
そこ以外に濃い場所があったら、その部分にがん細胞がありそうとなるのです。
肺がん患者の一例
脳・腎像・膀胱辺り・肝臓胃が濃いめに移ってます。
これは正常。
このほか扁桃腺・乳腺・腸管なんかも濃いめに移るのが正常。
右の場合は、それ以外で肺に濃い場所があるので、この辺りにがんがありそうです。
臓器がんの場合、一つの場所だけだったら、転移はしていない可能性が高いとなります。

PETの得意不得意
PETで見つけるためには、がん細胞が注入したブドウ糖に反応してくれないと見つけられません。
その作用がそのまま得意不得意になります。
このテキストは最後に消して下さい(50%)
得意
- 転移を見つけやすい
- 甲状腺がん
- 大腸がん
このテキストは最後に消して下さい(50%)
不得意
- 胃がん
- 腎臓・前立腺・膀胱がん
→そもそもブドウ糖が排泄で集積されるため
病院やクリニックによっては検診でPETを用いているところもあるようです。
得意不得意があるので、レントゲンや内視鏡(胃カメラ大腸カメラとか)と組み合わせて検索していきます。
やり方
- 前日は激しい運動は避ける
- 検査前絶食
- ブドウ糖注入
- 安静保持
- 撮影
撮影方法はCTやMRIと思ってもらえばいいです。
一度の撮影で全身を見ることができます。
あのような機械に入って30分~1時間横になって撮影します。
ブドウ糖が必要なのでその物質をPETで撮影する前に血管から投与します。
激しい運動をすると、うまく撮影ができません。
ブドウ糖注入後も同様で、運動をしたりすると変な部位にブドウ糖が集まってしまうので安静にします。
その後撮影です。
注入したブドウ糖は尿として排泄されるので心配ありません。
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