基礎医学について

【基礎医学】αとβ

2021年10月14日

【基礎医学】交感神経と副交感神経【神経系】にてαとβの話をしました。

そこの部分を掘り下げます。

αとβだけで話を理解しようとすると正直わかりにくい部分もあります。

αとβが関係する薬と一緒に作用を覚えた方が覚えやすいです。

ばらもん

αとβの話

薬について

理解しやすいようにαとβの関係してくる主要な薬の名前を記載しておきます。

臨床ではいわゆる循環作動薬と呼ばれるものです。

詳細はまた別記事で解説します。

薬の名前 受容体 効果
カテコラミン
(カテコールアミン)
アドレナリン
(ボスミン、エピネフリン)
α¹β¹β²それぞれに強烈に作用 血管収縮
心機能亢進
気管支拡張
血糖上昇
ノルアドレナリン
(ノルエピネフリン)
α¹に特に協力に作用 末梢血管収縮による血圧上昇
ドブタミン
(ドブトレックス)
β²に特に協力に作用 強力な心機能亢進

*カテコラミンで有名なものにドパミンもあるが、臨床ではあまり使用しないので省略。

分布

αとβがどちらも分布しており、反対の作用を示している部分もある。

そういった臓器はより必要な臓器の効果を上げて、不必要な臓器の効果を下げるようにうまいこと作用する。

例として

交換神経が作用したとする。
「血管」という枠で考えた時に、収縮と弛緩どちらも下の表には書かれている。
このとき、おなじ交換神経の作用でも、戦いに必要な血管(心臓とか)にはより血流が行くように、戦いに不必要な血管(腹部内蔵=消化を助ける)には血流が少なくなるようになっている。

αとβの分類

αとβそれぞれの主な作用

受容体 機能 主な使い方
α¹ (末梢)血管収縮、散瞳 昇圧
α² ノルアドレナリンの遊離抑制
(ノルアドレナリン=交感神経の伝達物質)
交換神経中枢抑制
降圧
β¹ 心機能亢進 心原性ショック時
β² 血管拡張
気管支拡張
グリコーゲン分解
気管支拡張剤
β³ 膀胱(平滑筋)弛緩 過活動膀胱改善

看護師として

これだけ書いといてあれですが、臨床上重要なのはα¹とβ¹β²です。

循環作動薬として上記3つが重要なので、そこに作動する薬(アドレナリンとかドブタミンとか)を覚えればよいでしょう。

αとβの話が理解できていると、薬と作用の結び付けができるので理解も早まりますし、なぜこの症状にこの薬(例えばアナフィラキシーにアドレナリンとか)というのが分かるので楽しくなります。


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