古民家と田舎暮らし
古民家と田舎暮らしはセットで語られがち。
YouTubeでもこんな感じが多い印象。

- 憧れの古民家(田舎)暮らし!山奥は不便もあるけど自然もいっぱい!
- これだけの古民家がこんな値段で買えました!この山も敷地の一部です!
- 皆さん暖かく接してくれます!優しい人ばかりで良かった!
決してディスってるわけではないです。
むしろ古民家の存続に貢献してくれているのでウェルカムです。
ただ、これに憧れて移住するのはやめた方がいいです。
そして、田舎暮らししなくても古民家には暮らせます。
今回はそんなお話です。
古民家暮らしと田舎暮らしは=ではない
これをセットで語る方が多いですが、古民家暮らしと田舎暮らしは別で考えるべきです。
私の場合は結果として一緒になっていますが、田舎暮らしをしたいわけでは無く古民家暮らしをしたいのです。
「古民家に住みたいから古民家を探した結果、古民家を見つけたのが田舎であった」というわけです。
- 築100年以上の立派な古民家暮らし
- 都市部に住みながら畑を借りてやる一部田舎暮らし
- ちょっと走れば自然がいっぱいだがコンビニもスーパーもある田舎暮らし
- 高校までしかなく大学に行くには県外に行かなければいけない田舎暮らし
- 船で行く必要がある離島の田舎暮らし
- 山奥での自給自足を目標とした田舎暮らし
あなたがしたいのはどれですか。
ちなみに、私が生まれた島は
- 高校までしかない
- コンビニはない
- 学校も一クラスしかない
- 大手の飲食店(マックとか吉野家とかガストとか)もない
みたいな田舎でした。
個人的には、都市部からこういった田舎に引っ越しはお勧めしないです。
私がもし子供の立場で両親がこういった場所に引っ越すと言ったら100%全力で拒否します。
「結局その人次第で、親の努力でもなんとかなるだろ!」
的な意見が聞こえてきそうですし、もちろんその人次第というのは否定しないですが
ガチの田舎に住んだことありますか?
個人的にですが楽しいのは小学校までです。
将来の選択肢を広げる意味でも、ある程度色々な価値観や体験をしておくのは必要だと考えており、そのためにはガチ田舎はお勧めしません。
ある程度の都市部的な場所にいるのは必要と私は考えています。
改めてになりますが、古民家暮らしをしたいのか田舎暮らしをしたいのかもう一度考えてほしいのです。
「ポツンと一軒家」はお勧めしません。
古民家は田舎にあるという誤解
古民家は田舎にしかない。これは半分当たり。
これを付け足してわかりやすいようにするとこうなります。
(手ごろな値段で買えるしっかりした)古民家は田舎にしかない。
古民家を求める理由にもよりますが、古民家を気に入る要因の一つとして「値段が手ごろである」というのはあるのではないでしょうか?
私の場合は、古民家を気に入ってるので、たとえ新築と同じ値段がしたとしても古民家を購入(+リノベーション)します。
ですが、新築と同じ値段をかけて古民家を購入(+リノベーション)する人がどれだけいるでしょうか。
結局田舎で放置されている古民家というのは、不動産会社さえも手を付けない場所であることがほとんどです。
だって、本当に良い土地なら古民家を壊して分譲にして売ればいいですから。
もちろん持ち主の方が思い出があるから売らなかったというパターンもありますが、結局安く手に入るのはそれなりの理由があるのです。
逆に言えば、都市部でも古民家はあります。
ただし、その場合は基本的に高くて売れ残ってるパターンだと思います。
古民家再生②ドキドキの内覧と古民家との出会いで語ったような、億越えクラスの家を、持ち主の方が非常にお金をかけて残した結果、都市部の土地代+歴史ある由緒正しき家の価値が合体して高価になってるパターンでしょう。
それでも普通にその家を作るよりは安く済むと思いますが、まず普通の人では手が出せません。
もう一つ都市部で古民家暮らしをする手段として、古民家の移築というのもありますが、これもまたお金がかかることが多いですね。
結果として、手ごろな古民家を買うとなると、必然的に田舎の古民家にたどり着くわけですね。
YouTubeの話に戻りますが、YouTubeの方がどういった使い方をするのかはわかりません。
ですが、YouTubeを撮影して本拠地は別の場所にあるという方もいると思います。
もちろんその部分はわからないようにしていると思いますが。
何が言いたいかというと、古民家を購入してずっと住むつもりならしっかり考えた方が良いですよということです。
- 子どもの学校のために、毎朝送り迎えしますか?
バスや電車なんて家の近くにないですよ - 田舎で隣の家との距離が近いイメージはどう感じますか?
普通に敷地に入ってきて畑耕したり近道だからって通っていきますよ - マックがちょっと食べたいと思っても、往復2時間かかるかもよ
- 山を手に入れたとして、どうやって管理しますか?
将来その山は自分の子供が管理しなければいけませんよ
山も畑も売ろうと思ってもなかなか売れないですよ - 自然が多いという事は虫も害獣も多いですよ
夜になると明かりもなくて怖いですよ

古民家を購入して管理してくれるのは、日本の伝統を残すという意味でも大賛成です。
田舎に移住も田舎が存続していくためにも必要なことなので大歓迎です。
とはいえ、ある程度楽な生活をしたいのならば絶対に都会の方が楽です。
田舎で気ままにスローライフなんてのは幻想です。
事実、年を取ってから田舎→都市部への引っ越しも田舎では多いです。
それは車の問題だったり、病院の問題だったり、スーパーの問題だったり。
私は古民家暮らしと田舎暮らしを混同した結果、憧れの古民家(田舎)暮らしがこんなはずではなかったと思ってほしくありません。
どれも素晴らしいですし、大きなポテンシャルを秘めていると思っています。
だからこそ改めて。
あなたがしたいのはどれですか?
- 築100年以上の立派な古民家暮らし
- 都市部に住みながら畑を借りてやる一部田舎暮らし
- ちょっと走れば自然がいっぱいだがコンビニもスーパーもある田舎暮らし
- 高校までしかなく大学に行くには県外に行かなければいけない田舎暮らし
- 船で行く必要がある離島の田舎暮らし
- 山奥での自給自足を目標とした田舎暮らし
そんなつもりがなくてもディスった形になってしまいましたが、新築の家を買う以上に古民家は難しい買い物だと思っています。
よく考えて、ぜひ素敵な古民家(田舎)暮らしをしてもらいたいです。
古民家の構造について記載しました。
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