古民家について

【古民家再生7】古民家DIYのYouTuberに思う事

2021年10月7日

前回までのあらすじ

またまた小話になります。

タイトル的に批判っぽくなってますがそうではないです。多分。

古民家DIYYouTuberのみなさん

先ずは古民家を取り上げてくれてありがとう

私が古民家好きというのもありますが、YouTubeでも古民家をDIYしているのをよく見ます。

  • 残器物を運び出す
  • 土壁をぶっ壊す
  • 床を直す
  • 漆喰を塗る

元々が木と土なので、ぶっちゃくいくらでもできると言えば出来るんですよね。

ホームセンターに今では何でも売ってますし、木の加工であれば鉄やアルミ、ステンレス等と違って比較的容易ですから。

  • 簡単で
  • 値段も比較的安い
  • 固定資産税もほとんどかからない
  • 動画映えもする

題材としてはかなり適任なんだと思います。

古民家の現状は苦しいものです。

海外への移築は進んでいますが、やはり古民家は人気がないですし、誰の手も入らないとすぐに朽ち果ててしまします。

そういう意味では、古民家をどんな形であれ目に入る形にしてくれることには感謝しています。

どの立場から言ってるんだとなりますが、古民家の1ファンとしても助かります。

はい。

ここからちょっと批判っぽくなってしまうかも。

古民家DIYのYouTuberにお願いの前に

YouTuberに対する思いを述べる前に、今からの話は古民家の構造と地震に対する考え方を理解していないとうまく伝わらないのでそこからお伝えします。

まず、普通の家と古民家違いとして、地震に対する考え方を【古民家再生5】で以下のようにお伝えしました。

古民家

  • 梁と柱で支える柔構造
  • 免震=地震に対して抗わず地震の力を逃がす感じ

普通の家

  • 壁や基礎で支える剛構造
  • 耐震=地震に対して対抗し地震の力に耐える感じ

 

言葉足らずだったのでもう一つ付け加えさせてもらうと、古民家の地震に対する能力として、土壁も重要な役割を担っています。

現代の家が、地震に対して基礎と壁でがっちり耐えます。

基礎はコンクリートで地面と繋がっているので、古民家のように力をうまく逃がすことはできません。

逆に古民家は、地震の力に対して耐えずにうまく逃がす力が働きます。

古民家の構造上基礎はありません。床下を除くと柱が地面に埋め込まれた石の上に乗っかているだけです。

石と柱は釘とかコンクリートでつながっていないですし、本当にただ乗っかっているだけなんです。

地面の揺れに対して、地面と物理的につながっていないため、まずそこで地面からの地震の力がダイレクトには伝わりません。

全部が全部力が伝わらないわけではないのですが、古民家に伝わった地震の力を今度は梁と柱と土壁で受け止め逃がします。

どういうことかというと、まず梁や柱自体もがちがちに固められているわけではないので、うまくきしみながら(揺れながら)地震の力を逃がします。

土壁も、竹の上に土を固めているだけなので、地震の力を吸収してあえて土壁が壊れることで地震の力を逃します。

まとめると

地震に対して、梁と柱に加えて、土壁も重要な働きをしている。

この古民家の構造に関してはまた改めてしっかりと写真入りで記事を書く予定です。

ひとまず今回の話を理解する上では、上記の梁と柱に加えて土壁が重要なことだけなんとなく理解できていればいいです。

ばらもん

改めて古民家DIYのYouTuberにお願い

  • 土壁を安易に壊さないでほしい
  • 土壁を壊すのならば、せめて基礎を打ち直してほしい

この2点です。

お伝えしている通り、地震に対して土壁は非常に重要な要素となります。

ですが、YouTubeのDIYを見ていると体感8割以上は土壁ぶっ壊してますよね。

田舎暮らし家族
これこそDIYの醍醐味だ!!

壊すだけなら体力あればだれでもできるぞ!!!

だいたい家中の土壁を壊すところから始まりますが、そうなると、地震に対して重要な土壁を壊すため、その時点で地震に対しての古民家の考え=免震能力が低下します。

新しく土壁を作り直すのならいいですが、土壁を作るのも正直かなり面倒です。

そのため、多くのパターンは土壁を壊してその同じ部分に今風の壁を作ったりしますよね。

土壁で有れば、免震構造上地震の力を受け止め壊れることで逃します。

ですが、今風の家の壁はそもそも免震という考え方すらないので、免震構造上では全く意味がありません。

免震構造を新たに設計したり構造計算するのは難しいのですし素人ではまず無理です。

そうなると、土壁をなくした時点で多くのYouTuber古民家は、免震→耐震にシフトしていかなければならないのです。

じゃあそのまま免震の構造をすぐに耐震に出来るかというとそういう事でもありません。

耐震にするのなら重要なのは基礎と壁です。

コンクリート基礎です。ガチガチに固められた柱です。

ですが、古民家を持ち上げて基礎を打ち直すのにも非常にお金がかかります。

耐震の考えに即してガチガチの壁をいれると古民家っぽさはなくなります。

耐震上、ガチガチの壁の枚数も重要であり、古民家の家と同じ枚数の壁では全く持って不十分です。

ややこしいのでまとめます

土壁を壊して基礎はない、もしくは布基礎の古民家に対して

梁と柱と従来壁の古民家=免震と耐震の中途半端な古民家

多くのYouTubeではこういった現状になっている気がします。

田舎暮らし家族
もちろん言われなくてもしっかりと理解して作っており、住む際には基礎も打ち直すよ!壁もしっかり作りますよ!

こうならいいんですが、あまりそういった傾向がみられません。

古民家の形をした、免震でもない耐震でもない中途半端な建物が多い気がします。

古民家にスポットを当ててくれるのは嬉しいのですが、中途半端な施工で変な伝統の伝わり方になっていくのも危険ですし、やはりちょっと複雑な気持ちです。

【古民家再生5】古民家に強い工務店の探し方でもお伝えしたように、古民家とはだれでも触れるものではなく、プロですらしっかりと修繕できる工務店は多くないのが現状です。

ぜひ、これから古民家DIYを始めたいと思っている方々には、こういった構造の話もあることを理解されて、DIY出来る部分と出来ない部分を頭の片隅でもいいので考えてもらえると嬉しいです。

今日はこういった、ある意味おせっかいな偏屈じじいみたいな話です。


古民家の構造について記載しました。

【古民家再生0】古民家とは

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